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2024/02/18 18:24


シルバーが鎮座するガラスショーケース。
うちにいる什器の中で東海豪雨と名古屋豪雨を乗り越えた唯一の戦友。

浸水の影響でキャスターを固定する板がふやけてしまい
今はビス一本と曲げ板とジョイント金具入りベルト芯で支えている。

キャスター交換するためには

・作り付けの如く収まっている耐火金庫をどかして軽くする
・耐火金庫を邪魔じゃないどこかへ運ぶ
・陳列しているシルバー軍団一式と飾り台一同をどかす
・布団巻きして養生する
・他の什器にぶつけないようにGケースをチェーンブロックでひっくり返す
・キャスターを付けられるように何かしら補強して取り付け
・他の什器にぶつけないようにチェーンブロックで起こす

去年のアップライトピアノ反転と被る作業手順。
一回やっちゃってるから余計面倒くさい。
イベントと違って締切もないしヘルプもいないで腰が重い。

が、やるなら極寒の今しかない。
止水栓交換もできたし調子に乗ってひとりでやれる気もしてきた。


お布団巻いてラッシングベルトで梱包して


チェーンブロックで反転。


補強板を手ノコして、フワッとつけ
ピアノ用に買ったのに出番がなかった
あの、高級M8ステンのトラスタッピングビスでフワッと固定。
ケース本体のハカマと補強板の段差解消に
ワッシャー替わりにベルトの端材を使ってみました。


無事起きて生まれたままの姿の図。いえい。




・・・と、目出たくキャスターを交換でき喜びの報告ブログを書いたのが1月23日。
それなのに極寒の屋外で手のこした時に急に激しい頭痛、な目に遭ってから後遺症みたく変な頭痛に悩まされるように。

寒かったり下向いたりゴキゲンにノリ良く動いたりするとハートビートのリズムで痛い。
そのうえ耐火金庫やチェーンブロックと仲良くしてたせいか、左肩&腕&背中も寝違いみたいに痛んでる。
頭痛が酷くてちょっとビビって調べてみると緊張性頭痛?や偏頭痛とか脳ナントカやら出てきた。
悪化してるわけではないので何かと便利な「ただの歳」のせいにすることに。

タイル貼りたいのにタイル貼る気マンマンなのに、やりきれる気が全くしない。
雪降りそうな寒さでこんな日にわざわざお客さん来ないよっていう今がチャンスなのに。
しょうがねぇ、治るまでガマンの子で下準備だけしよう。

まずはお化粧の準備。

Gケース三面に良い感じになるようタイルの構成と割付けと順番をいっぱい悩んでから
三面分のタイルシートをカットしたり、シートからバラにしたりして割り当て。
1年前に買ったタイルをどこに何個使うつもりでこの数を買ったのかをまず確認しておかないと大惨事になってしまう。

そして一液型弾性接着剤(空気中の湿気に反応して硬化する変成シリコーン樹脂接着剤)の黒を使うための準備。

・すぐ使い捨てられるようお安くて黒じゃないニトリル手袋を用意。
・クシ目鏝の3mmと5mm、、、と盛板も要る気がしてゲット。
・タイルを抑えるためのゴムハンマーと板は持ってる。
・Gケースを養生するマスキングテープやマスカーもモッテル。
・床の養生用に段ボールもストックしておかなくちゃ。

あとは開封後の可使時間である冬場60分の間に接着剤塗ってタイル貼って目地まで確実に整えるのを頑張るのみ。

今のオレに必要なのは、閉店後にGケース移動して養生してセッティングして貼って整地して片づけまでいく気合い。

・・・と夜に室温5度以上であんまり良い天気じゃない湿度高めな日。

それから

やるぞ!やるんだ今日こそ!!!
でもまだ痛いしお腹へったし、明日にしよっかなー。

やるぞ!やるんだ今日こそ!!!
でもなんか面倒くさい気がしてきた、明日にしよう。

やるぞ!やるんだ今日こそ!!!
今日はちょっとバタバタして疲れた、明日絶対やる。

・・・を延々繰り返し、良い加減そんな自分にも飽きてきた。
よしやるぞ!やるんだ今日こそは!!!

やり出したら止まらない自分をアテにしよう。

養生からもうすでに面倒だけど完成図をニンジンにして粛々とする。
いざ接着剤。重くて粘る飴ちゃんみたいな接着剤をコテで擦りつけてはクシ目を付ける

にゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
むぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ

と抑えつけててもすぐ途切れて伸びてくれない。
目地埋めなしの予定だから全面にもれなく塗る予定なんですけど。
タバコ吸いたい。

いかん、コツを掴む前に乾いてしまう、タイル貼りながら掴むしか。
ビール飲みたい。

焦ってゴムハンマーで自分の指も叩きつつバラのタイルを整地。
タバコ吸いたい。

ってかこの調子じゃ2kg1個じゃ全面分足りひんちゃう?
正面は5mmだったけどハカマと両サイドは3mmのクシ目にしよう。
タバコ吸いたい。

で、とりあえず貼れた。
で、とりあえず足りた。

ビフォー

アフター

ガラスショーケース2.0の図。

メタルな釉薬とピラミッドの凹凸がタイルらしからぬ美濃焼タイル。
全面メタルタイルにしたかったけど割付けの難しさとお財布の都合で特別扱いにしてみました。

2006年の移転準備の時に油性塗料で真っ黒にした以来の化粧直し。
メタルエリアの目地の隙がやや気になるけど埋めるかどうかは見慣れてから考えよう。

新品を買うと高価で、売ると二束三文、捨てるのも運ぶのも重くて割に合わず、
要らなくなった途端に厄介者扱いされる貴金属用のカウンターショーケース。

輸入雑貨屋をオープンした翌年あたりに、引き取り手がいなければ処分される3台セットの内の真ん中を引き取ったのが始まり。
単品だと通電できないうえ、ビミョーな錆止めみたいな色だったので、ホテルステッカーで好き勝手貼りまくって誤魔化していた。

そんな居ても居無くてもどっちでも良いただの入れ物が今ではすっかり「銀の家」になっている。
そのうち付喪神となって、捨てる時には恨み節ひとつでも唄ってくれるかしら。

丑三つ時に後片づけも終わり
冷蔵庫を開けてギネス缶をプシュっとし
「ふぅ、やっと終わった、出来た出来た、でも疲れたなー」と
ゆっくり大きく深呼吸するような一服は、どっちも格別に美味しかった。